エッセイ『神との雑談』

私は遠藤周作の『沈黙』のセバスチャン・ロドリゴの書簡と新約聖書のパウロの手紙を読むことにした。母が無神論者で改宗してもらいたいという気持ちが強いためだ。私は統合失調症を患っている。より頼むのは神の御言葉しかない。宣教師には『信徒のための改…

『手記 自然学を求めて』その8

私は四ツ谷にある上智大学と京都にある同志社大学の神学部を受験することにした。統合失調症でじゅけんすることは無謀ともいえるが、私はなにがなんでもやりたかったのだ。神学部に入ったらカールバルトの『教会教義学』を研究していきたい。筑波大学でスポ…

『手記 自然学を求めて』その7

おばあちゃんは私立探偵になることにした。Mという依頼人がやってきて失踪した作家を探してほしいと頼み込んできた。おばあちゃんは老人ホームを抜け出すことができないので、最低限の知識をつかって捜索のための推理をはじめた。理論物理学の天才はアリスト…

『手記 自然学を求めて』その6

私は黒死館と言う館にひきこもるときがある。そこで小説を書くのだ。詩も書いたりする。詩はZARDの坂井泉水さんをお手本にしている。黒死館にはときどき、哲学者が現れる。アリストテレスやカント、小説家では小栗虫太郎先生だ。黒死館ではいろいろな人形が…

『手記 自然学を求めて』その5

私は統合失調症を抱えていた。思考の乱れがあるので一貫性を伴った行動ができない。陸上競技でもやり続けることができなかった。そのために理論物理学の勉強をはじめようと思った。K先生や正孝先生にささえられながら。ファインマン物理学や量子力学の教科書…

『手記 自然学を求めて』その4

私は理論物理学に関する詩を書くことにした。お金を払って詩を投稿する団体を見つけたからだ。正孝先生からは「お前は学問に向いていない」とかつていわれたことがある。こつこつ努力することが苦手なのだ。『ファインマン物理学のⅤ量子力学』を原稿用紙の裏…

『手記 自然学を求めて』その3

私は英語の勉強のためにボイスレコーダーを使用する。現在はHow To Solve It和訳は『いかにして問題をとくか』をボイスレコーダーに吹き込んで学んでいる。認知症のおばあちゃんに差し入れしたら一週間で読んでしまったので驚きだ。Kさんはギターがすきでい…

『手記 自然学を追い求めて』その2

量子テレポーテーションがおばあちゃんの研究分野だった。おばあちゃんは斉藤和義とアンジェラアキそしてMayJ.を愛していた。研究の途中でよくiPodから聴いていた。 私はつまらない小説を書くことを得意としていた。誰に読まれることを想定していない手紙の…

『手記 自然学を追い求めて』その1

私はアリストテレスの『自然学』を原稿用紙の裏に書き写すことにした。アリストテレスとは縁があり時間の探求からはじまっていた。私は統合失調症を抱えていて生きている。鬱状態になることもある。そんなときは正孝先生に電話をして科学的な対話をすること…

『臨床哲学エッセイ 今日は眠剤をODしなくなってきた』

今日はメンクリにいってきました。時間がまたされました。『存在と時間』マルティン・ハイデガー著高田珠樹訳を待ち時間に読んでいました。この本には想い出があります。京都の大学時代恩師はこの哲学書を5回も読んだのですが、理解することができなかった………

『臨床哲学エッセイ ボイスレコーダーに吹き込んでいます。』

このところ眠剤をODしてしまうことが多い。これは身体にもこころにも良くないのでやめたほうがいい。ぼくは今、ボイスレコーダーにハイデガーの『存在と時間』や白石豊先生の『実践メンタル強化法 ゾーンへの招待』をふきこんでいる。もちろん、金子明友先生…

瞑想にはまっている

この頃瞑想にはまっています。深く息を吸ってはいて蓮華座(結跏趺坐)の状態から身体が中に引っ張られるような感覚で10分間から20分間呼吸に意識を重きを置いて只管打坐というただ坐る状態を維持します。ときどき、村治佳織さんのクラシックギターミュージ…

しばらく、小説を書くことをやめます。

支離滅裂なお話なのでブログを書くとき精神状態があまり、よくないので小説を書くことを一時やめることにしました。読者にはもうしわけないですが、エッセイを書くことでぼく自身のありのままの姿をあらわせばいいとおもいます。 そのほうが、ぼくの精神状態…

『時代の流れ』その5

ぼくはデイケアに週4回通うことになった。チグリス村のデイケアはウォーキングをしたり、カラオケをしたりして時間をすごした。楡病院と同じ系列の柳クリニックのデイケアだった。柳クリニックには自転車で行くことになっている。血液検査をしたら血中コレス…

『時代の流れ』その3

ぼくはカフカの生涯に近づくことにした。池内紀先生が書き著した『カフカの生涯』を良く読むことにした。これではK先生の後追いになってしまうのではないか?と思いながらも。ぼくは定期的にライブ・ハウスに足を運んだ。そこではボブ・ディランの曲が流れて…

『時代の流れ』その4

カフカの考え方はK先生とよく似ていた。K先生は勤勉で真面目な医学博士だった。精神科医でありながらトーマス・マンやカフカ、ガルシア=マルケスを愛していた。K先生には父親がいなかった。49歳の前にして亡くなってしまったのだった。K先生の趣味はアコー…

『時代の流れ』その2

ぼくはK先生を見習ってフランツ・カフカの『審判』を読むことにした。漫画を描くことにしたのだ。カフカの漫画を。K先生のあとを追うことによって不安を消し去りたかった。どこまでも続く不安を消し去るためには「昇華」することしかない。哀しみと悲しみは…

『時代の流れ』その1

小説を書きたいぼくはK先生のもとを訪れた。K先生はカフカやガルシア=マルケスの研究で有名だった。マジック・リアリズムの白い巨塔のなかにK先生は住んでいた。ナガタさんという助手がK先生のことを助けていた。精神医学と深層心理学も学んでいたK先生は「…

臨床哲学小説 『名探偵カント』

私は哲学者カントの助教をしている。カントは大学教授だった。ぼくはバッハを好んできいていたが、カントは意外にもフリージャズがすきだった。講義草稿をかりかりと書いているときでも大音量でカントはフリージャズを聴いていた。大学は人間世界の縮図でも…

臨床哲学エッセー 『読む本をしぼる』

スポーツ運動学―身体知の分析論作者: 金子明友出版社/メーカー: 明和出版発売日: 2009/06メディア: 単行本この商品を含むブログを見る まえがき ここに『スポーツ運動学』と題された本書は現象学的形態学を基柢に据えた身体知分析論の入門書である。その副題…

臨床哲学エッセー 『理論物理学と数学に夢中』

叔父に「モルフォルギー(スポーツ運動学の用語)から離れたほうがいい」とお正月の挨拶のときに釘を刺されたので理論物理学に方向転換することにした。現在は岩波文庫から出ているアインシュタインの『相対性理論』をA4 のコピー用紙にボールペンで筆写して…

臨床哲学エッセー 『眠ることができる音楽とは何か』

眠ることができる音楽を探している。いまのところの鉄板はブラームスの交響曲第1番だ。どすーんどすーんと序盤は重苦しくてどこが眠れる音楽だ!と思ってしまうが,曲調が変化していくとその様相は一変してくる。そのほかにもバッハのゴルドベルク変奏曲がよ…

雑感エッセー

私は叔父のマンションにいって体操競技に関する資料を貸してもらいたいと考えている。まず『体操競技のコーチング』金子明友著,大修館書店。そして岸野雄三先生の『序説運動学』などである。なぜ,これらの資料がいるのかというと私は体操と陸上のコーチに…

雑感エッセー

『陸上競技のコーチング』と『身体知の形成』という本を読みこんでいる。私には陸上競技と体操競技のコーチになりたいという夢がある。そのために本を熟読しているが,まったくもって机上の空論になっている。このままでは実践に生きる「スポーツ運動学」が…

ゲーテの形態学とはなにか

スポーツ運動学においてモルフォロギー的考察法は重要な位置を占めている。ここでは金子明友,高橋義人,三木成夫の知見を借りてその方法論を浮彫りにすることを主題とする。まずは金子の『わざの伝承』第3章2ゲーテの形態学のゲーテの自然科学からモルフォ…

『臨床哲学小説 アクネトードと私たちその11』

それから数日後、G君から返事が来た。詩の応酬だった。私はその詩を読んでげらげらと笑った。これはこれはたいした正義をろうしている。言葉のボクシングだ。だから私は小説を書くのだ。誰にも頼らない文学を。唄を歌うように朗々と。希死念慮っていう奴は逃…

『臨床哲学小説 アクネトードと私たち12』

私はG君の詩にメロディーをつけた。「宮澤バンド」で歌うためだ。コード進行表をつくるだけだった。私は楽譜を読むことができない。ギターをさわりながら、かりかりと2B の鉛筆で神に祈るように書いていった。そしてアンプとエフェクターの調子をたしかめて…

『臨床哲学小説 アクネトードと私たちその10』

私は詩と小説を書くことでなんとかもちこたえていた。そして生ギター。これがなかったら私は希死念慮にうなされていただろう。太宰治と宮沢賢治のなかに自己を見出し、そこで他者との交歓をはかろうともがいていた。自己陶酔の小説を書かないためにもテクス…

『臨床哲学小説 アクネトードと私たちその9』

「怠け者の青春」 怠け者の青春だ。 私の書く小説はこれに限る。 すべてのものたちが炬燵のかたつむりになり、何事もしない。 音楽や哲学を生業にして自分の世界にひきこもっている。 他者の世界の介入がない。 私はいつも朝がくると絶望する。 布団からでて…

『臨床哲学小説 アクネトードと私たちその8』

私は落語とギターと太宰治に傾倒するようになった。市立図書館で三遊亭円朝全集をひもといてみたり、三遊亭圓生や古今亭志ん朝の落語をCDで聴いたりした。檀一雄は『人間・太宰治』のなかで太宰文学は落語に影響を受けていることを後世の批評家はこころにと…