『Kの物語』⑨ 

私はマンガ文化にはまっていた。そして、英語の勉強に力を入れるようになっていった。文法書を丸暗記するために『総合英語FOREST』を音読したり、『速読英単語必修編』one paragraphを10回づつ音読したりしていた。私はとても英語が苦手であった。特に英文和訳ができなくて四苦八苦していた。ドイツ語に関しては『新独英比較文法』をつかって暗記をしていた。私はなかなか結果が出ない勉強にいらいらしていたが、気長にやるしかないと腹をくくった。私もいずれはケンブリッジ英検を受検することになるだろう。プラトンの戯曲の『メノン』と『パイドン』と『パイドロス』と『国家』を読み込むことによって「あるべき教育の在り方」について考察をすすめていきたいと思う。ドイツ語の授業のときにしくじってから不登校になってしまった。そのためにフランス語の勉強もしていきたいと考えている。来年(2012年)の3月頃に大学に復帰するためにもフランス語の勉強とドイツ語の勉強と古典ギリシア語の勉強に力を入れていきたい。そして、大学院に進学するには大学院入試を突破しなくてはならない。そのために上記の勉強は私の血となり肉となるであろう。
 哲学史の勉強に関しては、『哲学の歴史 哲学誕生古代Ⅰ』をノートに音読してから書き写している。古代哲学の教科書のような詳細な記述は古代哲学の出来事を網羅している。Kはケンブリッジ大学であまりうまくいっていないらしく、スクール・カウンセラーとメールのやりとりをしているようだったが、本人はいたって「のらりくらり」と小説を書いたり、レポートを書いたりしていたので心配はなさそうだった。ケンブリッジ大学の授業ではアリストテレスの書いた『ニコマコス倫理学』があつかわれていた。「世界に類を見ない教育書」だと私はKから聞いたことがある。
 私はマンガの次にプラトンの哲学にはまっていたので専門家にメールをしたり、はまっていたマンガのことをtwitter上で話しあったりした。プラトンソクラテスを『クリトン』で死刑にまぬがれそうになるが最期には死刑を受諾する姿を描き、そして『パイドン』ではソクラテスが死刑を受け入れ、毒杯を飲む姿が刻銘に描かれている。